17日に死去した内館牧子さんは脚本家デビュー以来、さまざまな女性の生き方を描き共感を得た。大相撲の横綱審議委員会(横審)の女性初の委員になり歯に衣着せぬ発言でも知られた。「女性の社会進出」が進んでいく転換期に多彩な発信力を示した。
1990年代初頭のドラマで働く女性の象徴だった「OL」が公私に揺れるさまを描写。92年のNHK連続テレビ小説「ひらり」で男性の世界である相撲部屋で働こうとする女性をヒロインに据え、2000年の「私の青空」では主人公としてシングルマザーを取り上げた。
横審委員は00~10年に務めた。当時の横綱朝青龍が休場届を出しながらもモンゴルでサッカーをしたり、土俵上でガッツポーズをしたりしたことを強く非難した。
画一的な男女平等が伝統文化の世界にはなじまないとの立場から、女性が土俵に上がれないことを問題視する意見には反対を貫いた。当時を振り返り「何でもかんでも男女差別という切り口でいいのか、全部フラットにすると文化が痩せるんじゃないかという思いがありました」と話していた。
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