総務省

 地域活性化に取り組む自治体に助言する外部専門家を総務省が登録する「地域力創造アドバイザー」制度を巡り、同省は、2025年度末で300人以上の登録を解除する方針であることが25日、分かった。3年間活動がない人が対象で、現在の約650人から半減する。登録人数が増えた一方、一部で自治体とのトラブルも発生。信頼性を保つため、今後は3年間活動がなければ解除する仕組みとし、人選を厳格化する。

 地域力創造アドバイザー制度は、都道府県の推薦で、地域活性化に向けて専門知識のある人材を総務省が登録する仕組み。08年度に創設された。市町村が登録された人材を呼んで助言を求めた場合、国が経費を支援する。分野は市街地活性化や観光PR、防災など多岐にわたる。

 ただ、登録人数が増える一方で目が行き届かず、活動実績がない人も多数いることが判明。さらに、企業版ふるさと納税を活用した福島県国見町の事業で23年、受託企業への便宜供与疑惑が浮上。この企業の社長が当時アドバイザーに登録されており、登録制度の信頼性が揺らいだ。