腸から十分に栄養を吸収できない子どもの「腸管不全」で合併症の「肝障害(IFALD)」を回避しながら栄養補給できるとされる国内未承認薬について、東北大は24日までに、医師主導治験の投与が終了したと発表した。得られたデータを解析して製造元企業と連携し、2027年以降の薬事承認申請を目指す。
和田基教授は「国内承認、保険適用に向けた極めて大きな一歩だ。重篤な病気と闘う子どもたちの命を守ることにつながる」と話した。
チームによると、腸管切除や腸機能が低下した場合、点滴による静脈栄養が欠かせない。ただ体内で合成できない必須脂肪酸を大豆油由来の脂肪乳剤で長期間補給すると肝臓に負担がかかり、肝硬変などのIFALDにつながるリスクがある。
欧米など35カ国以上では栄養補給用として肝臓に優しい魚油由来の脂肪乳剤が承認されている。だが患者数が限られる国内では治験が進まず使えない「ドラッグロス」が続いていた。
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