電通の新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=が過労により自ら命を絶ち、25日で10年となるのを前に、母の幸美さん(62)が24日、東京都内で記者会見し、「まつりの死が報われるとしたら、『働く人の命を奪わない社会をつくる』という約束だと思います」との手記を公表した。10年の変化について問われ「過労死の問題が風化したのではないか」と語った。
手記は、まつりさんのはじけるような笑顔、「お母さん、大好き」と抱きしめてくれたぬくもり、登山や食事の思い出に触れた。「まつりの生きることができなかった未来が明るいものになるように、これからも過労死根絶のために力を尽くす」との決意で結ばれている。
会見で幸美さんは、2018年の働き方改革関連法成立以降も、過労死は減っていないとして「同じような遺族を生まないでほしい」と訴えた。
会見に同席した代理人の川人博弁護士は、高市早苗首相による「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和検討」について「重大な懸念を抱いている」と述べた。
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