クリスマスが近づき、生産量日本一「いちご王国」の栃木県でも、イチゴの出荷が最盛期を迎えつつある。今夏は記録的猛暑となったが、直近の冷え込みもあり、農家はイチゴの大きさや品質に太鼓判を押す。一方、クリスマスケーキ作りに当たる洋菓子店の中には、ケーキに飾るには「大き過ぎる」粒の扱いに戸惑う職人の姿も。クリスマスを前に、今シーズンの栃木のイチゴ事情を探った。
12月15日。鹿沼市のイチゴ農家、江俣伸一(えまたしんいち)さん(67)方のハウスでは県産イチゴの主力品種「とちあいか」が丸々と実っていた。
今年は9月ごろまで続いた猛暑の影響で、イチゴの花や実となる「花芽」がなかなか出ず、最初の収穫が昨年より1週間〜10日ほど遅れたという。一方、気温が下降した10月以降は晴天にも恵まれ、順調に生育。江俣さんは「大きくて良い実がついている。今年の品質は良い」と胸を張る。
大きいイチゴは生食が中心の消費者にとってはうれしい知らせだ。ただ、クリスマス時期の業務用出荷は、ケーキ用の小さめのイチゴが重宝されるだけに、生産者にとっては喜び一色というわけではないという。
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