あだち充展=東京都豊島区

 イベントに登場したあだち充=東京都豊島区

 イベントに登場したあだち充(左)と日高のり子=東京都豊島区

 あだち充展=東京都豊島区  イベントに登場したあだち充=東京都豊島区  イベントに登場したあだち充(左)と日高のり子=東京都豊島区

 多くの名作を描いた人気漫画家、あだち充の漫画家人生と作品を振り返る「画業55周年記念 あだち充展」が、東京・池袋のサンシャインシティで開かれている。開催に先立つ内覧会で、あだちと声優の日高のり子が対談し、思い出や展示の見どころを語った。

 代表作「みゆき」と「タッチ」を同時に連載していた1980年代前半の多忙な時期について、あだちは「仕事の記憶しかない」と語る。「先輩の先生方の仕事量はもっとめちゃくちゃだったので、泣き言を言えなかった。でも、このペースで仕事を続けていたら、長生きできないとも思っていた」

 一線で活躍を続けるあだちだが、時代の変化や流れをあまり意識しないという。「高校野球に関してもルールや環境は変わっていくけど、好きになった女の子の一言で眠れなくなるような感情って、昔からそんなに変わらないと思う。スマホを描くなど少しはリニューアルしているけど、根本的には変わらないですね」と話した。

 初期作「ナイン」から、連載中の「MIX」までファンを魅了してきた歴代作品の貴重な原画や映像作品などを展示。「タッチ」ではヒロインの浅倉南を演じ、展示の音声ガイドナビゲーターを務める日高は「先生の漫画に囲まれて、とにかく幸せな空間」と感想を述べた。

 来年1月14日まで。元日は休業。当日券は大人2300円など。