国内最大の女子刑務所「栃木刑務所」(栃木市惣社町)が2028年4月に廃止される見通しとなった。今から10年前の2015年、下野新聞は記者が塀の中を取材したルポ企画「更正へ…償いの道 栃木・女子刑務所の現状」(全6回)を報道しました。受刑者の高齢化や国際化、再犯の増加など多様化する問題に迫った記事を通じて、栃木刑務所の役割を振り返ります。
手に刻まれた深いしわが、年齢を物語っていた。
2014年12月、1年8カ月の刑期で栃木刑務所に収監された74歳の女性。後ろで束ねた髪には白いものが目立つ。
「あたし、ずーっと万引なんです」
「(栃木刑務所に)お世話になるのは8回目」
殺風景な面会室に乾いた声が響いた。
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