東京・上野の東京都美術館は28日、2026年7月に開幕する展覧会で、桃山から江戸初期に描かれたロンドンの大英博物館所蔵のふすま絵と、青森県の旧家のふすま絵を展示すると発表した。奈良県の神社の同じ建物を飾っていた狩野派の絵師による一連の作品とみられ、両者がそろうのは約150年ぶりという。

 大英博物館の「秋冬花鳥図」はカエデやカモなど動植物を配し、秋から冬への移り変わりを表現。青森県中泊町の宮越家が所蔵する「春景花鳥図」は、雪解けの渓流や満開のヤマザクラなど春の風景を描いている。

 鳥や渓流の表現が共通していることなどから、一連の作品であることが24年に確認されていた。