寒さが本格化する中、八溝地域を流れる那珂川では、雲海が頻繁に見られる季節となってきた。水蒸気が川霧となり立ち上り、流域を白く包み込む現象で栃木県茂木町九石(さざらし)の鎌倉山(216メートル)からは18日早朝、墨絵のような幻想的な光景が広がった。
紅葉した鎌倉山から望む雲海=18日午前7時10分、茂木町九石
この日の雲海は鎌倉山の麓の大瀬橋付近だけが薄め。午前6時半過ぎに周辺が明るくなり始めると、朝日が雲に遮られたこともあって、木立や民家が黒い浮島のように顔を出した。濃淡は時間と共に変化。同7時を過ぎるとピークになり、波打つ雲海が下流まで白く染めた。
鎌倉山周辺の集落を覆った雲海=18日午前6時5分、茂木町九石
鎌倉山では展望台などでカメラマンや若者グループ約10人が雲海を堪能した。埼玉県加須市から友人と訪れた大学1年根岸留久斗(ねぎしりくと)さん(18)は「雲海を見たのは初めて。感動しかない」と満足そうだった。
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