プロゴルファーの叔父と共に金メダルを狙う辻=10月中旬、埼玉県行田市

 補聴器なしでプレーするデフゴルフの世界に飛び込み1年余り。経験を重ねる中、「音が聞こえなくても、不利に思うことはない」との意識が芽生えた。雑音が入らないことで生まれる集中力、視覚から得られる情報を存分に生かしてプレーに臨む。

 ゴルフは小学4年で始めた。プロゴルファー小林伸太郎(こばやししんたろう)が叔父で、クラブとボールは幼少期から身近な存在だった。

 生まれつき両耳が難聴で、耳元の声は聞き取れるが、低い音や遠くの音は難しい。だからプレーも補聴器を付けて始めた。2022年に本県で開催された「いちご一会とちぎ国体」にも出場した。