鹿沼そば振興会(米山慎太郎(よねやま・しんたろう)会長)と鹿沼市は15、16の両日、鹿沼市茂呂の同市花木センターで「第17回鹿沼そば天国」を開催する。会場では鹿沼そばに合う同振興会のオリジナル日本酒「鹿峯(ろくほう) ROKUHOU」が限定発売される。
「鹿峯」は来年1月1日に鹿沼市と粟野町が合併20周年、同振興会が設立20周年を迎えるのを祝して企画された。同振興会が鹿沼そばにマッチした「そば前」酒として、旧粟野町の上粕尾に醸造所を構える小林醸造と共同開発した。
「そば前」とは、そばを食べる前につまみや銘酒をたしなむ慣習として江戸時代から親しまれる食文化。そばの名産地である鹿沼でも慣習を広めようと鹿峯が造られた。
鹿峯の名称は、鹿沼の「鹿」を「ROKU」と呼び、明治維新の鹿鳴館を感じ、新時代を切り開く鹿沼をイメージさせた。「峯 HOU」は鹿沼の中山間部の六(ROKU)の峰々と酒造りの要となる清流を連想させるようにしたという。峰ではなく「峯」を使い、古峯神社に通じる鹿沼の山々の厳かさも込めた。
ラベルのデザインロゴは日光連山、太陽、清流をイメージ。中央にシルバーを箔(はく)押しすることで、爽やかさ、華やかさを演出した。
造りはいずれも鹿沼市産で、米麹(こうじ)に50%まで磨いた有機山田錦、掛け米に精米歩合55%のイセヒカリを使用。粟野の清水で醸し、かき揚げなどしっかりとした味わいの鹿沼そばに合うよう、若干の酸味でキレのよい辛口の飲み口になる特別な酵母、粟野の清水で醸した。
アルコール度数15%。内容量は720ミリリットル。価格は2千円。ボトルでの販売は鹿沼そば天国の会場のみ。17日以降は、同振興会加盟の22店舗で注文すれば飲むことができる。
第17回そば天国の開催時間帯は両日とも午前9時30分~午後3時。会場には振興会の5店舗を含めた計8店舗が出店し、そばを味わえる。製麺、製粉製品、鹿沼シウマイ、ワイン、蜂蜜などの物販も行われる。
米山会長は「鹿沼市は粟野町が合併したことでソバ生産量が県内一になった。粟野地区は昔ながらの伝統が残っており、上粕尾で醸造所を開いた小林醸造と鹿沼そばに合う地酒を造ることになった。地酒で味わう『そば前』を広めたい」と話している。

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