鈴木憲和農相は7日の記者会見で、東京電力福島第1原発処理水海洋放出に伴う中国の日本産水産物の輸入停止を巡り、北海道産冷凍ホタテ約6トンが中国へ向けて出荷されたと明らかにした。2023年8月の輸入全面停止以降、対中輸出の再開が確認されるのは初めて。関係者によると、10日には青森県からの塩蔵ナマコの輸出も予定されている。
中国は今年6月、宮城や福島など10都県を除く日本産水産物の輸入再開を発表。両政府は出荷に向けて必要な手続きを進めていた。今後、円滑に対中輸出が続くかどうかが焦点となる。
関係者によると、冷凍ホタテは今月5日に船便で中国へ向けて出発した。塩蔵ナマコは航空便となる見通し。対中輸出には、中国当局が日本側の関連施設を登録する手続きや放射性物質の検査証明書などが必要となる。697施設が申請しているが、現在、輸出可能なのは3施設にとどまっている。
鈴木氏は会見で、残る10都県産水産物の規制撤廃や日本産牛肉の対中輸出再開に関し「科学的根拠に基づく対応を求めていく」と強調した。
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