2011年3月の開店直前に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が起き、一度も営業できないまま約14年半取り残されてきた福島県富岡町の「ケーズデンキ双葉富岡店」の店舗建物を、現在の土地の持ち主である同県南相馬市の女性事業家に譲渡するとの合意書が締結されたことが26日、関係者への取材で分かった。女性は「復興のため町の活性化を図る企業を誘致したい」と建物を活用する考えで、今月、外装変更工事を始めた。
北海道、東北でケーズデンキ店舗を運営するデンコードー(宮城県名取市)と女性の間で交わされた合意書は9月18日付。店舗に残る商品の搬出時に女性が土地への立ち入りを許可することや、女性側の費用負担で看板や外壁の同店シンボルカラーを消去することなどを譲渡の条件とした。同社は「コメントを差し控える」としている。
同社によると、店舗は11年1月に福島第1原発の南約7キロ、国道6号沿いに完成し、同年3月24日に開店予定だった。しかし原発事故で店舗は帰還困難区域内に入り、23年4月の一部避難指示解除まで原則立ち入り禁止とされた。
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