超高齢社会を迎え、自宅で誰にもみとられず死亡する高齢者の孤独死が社会問題となっている。警察庁が今年初めて公表した集計では、2024年に本県で警察が取り扱った独居生活者の遺体895人のうち、75%の672人が65歳以上だった。血縁や地縁の希薄化で発見が遅れ、遺体が腐敗するケースも増えている。壮絶な痕跡が刻まれた現場を清める県内の特殊清掃業者に同行し、独りで最期を迎えた高齢者の現実に触れた。
「この臭い、分かりますか」。9月上旬、特殊清掃を手がけるエヅリン(大田原市)の渡辺雄貴(わたなべゆうき)さん(38)が宇都宮市内のあるアパートの玄関を指さした。ドアを開けると、強烈な腐敗臭。「これが人の放つ臭いなのか…」。外に漏れてしまうのではと心配になり、すぐにドアを閉めた。
残り:約 722文字/全文:1068文字
この記事は「下野新聞デジタル」の
スタンダードプラン会員・愛読者(併読)プラン会員・フル(単独)プラン会員
のみご覧いただけます。
下野新聞デジタルに会員登録すると…
- 事件事故や高校野球・イベントなど速報でとちぎの「今」が分かる
さらにスタンダードプランなら…
- デジタル有料記事の大半が読める
- 教育や仕事に役立つ情報が充実
愛読者・フルプランなら…
- アプリも使えて、おくやみ情報もいち早く