荘厳に生まれ変わった華厳神社の前であいさつする斎藤権宮司(左)

 【日光】山内の日光二荒山神社末社で、奥日光の華厳の滝近くに鎮座する「華厳神社」のお社が新築され12日、地元住民ら約30人が出席して奉告祭が開かれた。新たに風雨を防ぐ覆屋も設けられ、荘厳なたたずまいに生まれ変わった。

 華厳神社は日本三名瀑の華厳の滝をご神体とし、二荒山大神(ふたらやまのおおかみ)と水波能売命(みずはのめのみこと)を祭る。2020年の創建以降多くの氏子や観光客が訪れており、5周年を機に新築を決め6月に着工した。

 樹齢300年以上のケヤキなどが使われたお社は高さ約1・4メートル、幅約1メートル、奥行き約1・3メートル。日光二荒山神社講員の宮宏御宮製作所(さいたま市)が手がけた。同製作所は御影石造りの台座も奉納した。

 覆屋は高さ約2・7メートル、幅約3・4メートル、奥行き約3メートル。県産材を使い、地元・中宮祠の高田工務店が仕上げた。奉告祭で同神社の斎藤芳史(さいとうよしふみ)権宮司(72)は「立派なお社をお造りいただいた。ぜひ悩み解消、開運を願ってお参りいただきたい」とあいさつした。

 同製作所の宮崎元夫(みやざきもとお)社長(67)は「日光でお宮を手がけられるとは感無量」。同工務店の高田英一(たかだえいいち)会長(88)は「この土地にふさわしいものができた。滝とともに奥日光の良さを感じてもらいたい」と喜んだ。