【那須雪崩事故1年】8人の死悼み献花、追悼 再発防止への誓い新た【動画】

【那須雪崩事故1年】8人の死悼み献花、追悼 再発防止への誓い新た【動画】

 那須町湯本の国有林で登山講習会中だった大田原高山岳部の生徒7人と教員1人の計8人が死亡した雪崩事故から1年となった27日、現場の斜面を望める臨時の献花台には、花を手向けて祈りをささげる人が続いた。県や県教委、県高校体育連盟(高体連)は現場近くの公共施設で追悼式を開催。遺族らは「那須雪崩事故遺族・被害者の会」を結成した。それぞれが8人の死を悼み、再発防止への誓いを新たにした。

 8人はいずれも同部1、2年生だった浅井譲(あさいゆずる)さん(17)、大金実(おおがねみのる)さん(17)、鏑木悠輔(かぶらぎゆうすけ)さん(17)、奥公輝(おくまさき)さん(16)、佐藤宏祐(さとうこうすけ)さん(16)、萩原秀知(はぎわらひでとも)さん(16)、高瀬淳生(たかせあつき)さん(16)と、同部第3顧問だった毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん(29)=年齢は全て当時。

 鏑木さんの父浩之(ひろゆき)さん(52)らは同日早朝、事故現場近くの小丸山園地に設けられた臨時の献花台を訪れ、事故のあった斜面に向かい手を合わせた。「(生きている)世界は違うけど、お互い頑張ろうな」と語り掛けた。

 この日、大田原高山岳部OB会や那須山岳救助隊など多くの人が献花台を訪れた。事故当時、同校勤務だった今田良介(いまだりょうすけ)教諭(29)は初めて訪れ、花束と同校の校訓「質素堅実」と書かれたタオルを供えた。「安らかに眠ってほしい。自分の中で気持ちの整理はできていない」と話した。

 県、県教委、県高体連共催の追悼式は那須町湯本の県立なす高原自然の家で行われた。福田富一(ふくだとみかず)知事や宇田貞夫(うださだお)県教育長のほか、県教委が設けた事故検証委員会の委員、大田原高の生徒ら計132人が出席した。

 参列者は式の冒頭に黙とう。福田知事は式辞で「亡くなられた方の無念さ、ご遺族の悲しみを思うと痛惜の念に堪えない。那須の山々を愛した皆さんに報いるためにも、山から学ぶことをやめてはいけない。登山の安全確保に全力を注ぐことが与えられた使命」などと述べた。

 犠牲になった8人のうち、7人の遺族は式を欠席した。式では「遺族に何の相談もなく決められ」「一周忌と日程がぶつかっている遺族もいます」などと欠席理由が記された遺族一同としての文書が代読された。