大人の両の手のひらに収まるほどの小さな体で生まれ、中学生で受けた腎臓移植手術を乗り越え、4月から新社会人になる男性がいる。今月大学を卒業し、県内の金融機関に就職する。21日、自治医大とちぎ子ども医療センターでの最後の診察を受け、主治医にこれまでの感謝を述べた。

男性は2003年、640グラムで誕生した。千グラム未満の生まれは超低出生体重児とされ、双子の兄と共に生後すぐに新生児集中治療室に入院。保育器の中で2カ月間過ごした。自発呼吸や口からの栄養摂取ができるようになり退院するころには、出生から6カ月がたっていた。