京都大の原田浩二准教授

 下野市下古山の若林公園で、県内の水道水では初めて国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える52ナノグラムの有機フッ素化合物(PFAS(ピーファス))が検出された。PFASについて、国際がん研究機関(IARC)は発がん性を指摘する。県内では、宇都宮市南高砂町や真岡市鬼怒ケ丘の井戸の地下水からも、暫定目標値超えの数値が出ており、関心が高まっている。下野市での結果を受け、全国各地のPFAS調査に携わる京都大の原田浩二(はらだこうじ)准教授(環境衛生学)に話を聞いた。

 国の資料などによると、PFASは2000年代初頭まで、フライパンのコーティングや食品包装などに使われてきた。航空機火災用の泡消化剤にも使われ、米軍や自衛隊基地周辺の水源などで検出される事例がある。