暴力団員、薬物依存、2度の服役-。さまざまな経験を経て更生した栃木市、遊佐学(ゆさまなぶ)さん(49)が今月、保護観察所の登録を受け、同市内で自立準備ホームを立ち上げた。少年院を出た後、帰る場所のない若者らを受け入れ、更生を支援する。「実家のように安心できる場所にしたい」との思いを込め、「俺(おれ)ん家(ち)」と名付けた。「自分でも変われるんだと、若い子たちに希望を持ってほしい」と願う。

 12月中旬。遊佐さんは築40年の一軒家に、後輩から譲り受けたヒーターを運び込んだ。電源を付け、「大丈夫そう」とうなずいた。