「ちょい不良(わる)オヤジ」で知られる男性誌「LEON」の創刊編集長岸田一郎(きしだいちろう)さんが、鹿沼市内で行われたトークショーに登場。中高年が魅力的でいるためのポイントなどを軽妙な話しぶりでアドバイスした。
トークショーは11月4日、同市睦町の鹿沼商工会議所アザレアホールで開かれた、能登半島地震の被災地を支援する「能登地震応援コンサート&トークショー&マルシェ」の一環。有志による実行委員会が主催し、約100人が来場した。
大ヒットした「LEON」は2001年創刊。中高年の男性向けファッション誌は珍しかった。岸田さんは「メディアは今あるニーズに応えて何かを創るのではなく、新しいウォンツを生み出すもの。中高年の富裕層男性を元気づける、新しい市場を開拓しビジネスを行う、とやってきた」と振り返った。
同誌が前面に打ち出した「ちょいワル」については「全ワルの勧めではなく、ちょっとだけ悪く見せるとすてきに見えますよという、『ちょい』というのが一番大事」と力説した。
「日本人は『素の自分を見てください』と言いがちだが、例えばデートしたときの所作、どうエスコートするかといった付加価値と地の部分を合わせてその人の魅力」と指摘。「付加価値は学べる。私が作ったような雑誌辺りから知識を得て、すてきな自分になっていただければ」と述べた。
後半は座談会形式で、川田恵子(かわたけいこ)実行委員長(同市深岩)らの質問に岸田さんが答えた。
還暦を過ぎた女性のおしゃれの鍵は「『まだまだ若い』という努力ではなく『小娘にはできない』というところ」。男女とも老けて見られないポイントも「無理して若作りはしない」と重ねて強調し、「経験値、大人の貫禄で勝負することだが、大人の貫禄がなかなかない大人が多い。いかに身に付けるかだ」とエールを送った。