出産時の痛みを麻酔で和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」を選ぶ妊婦が県内でも増えている。県産婦人科医会によると、2023年に行われた無痛分娩は563件。少子化で赤ちゃんの数が減っているにもかかわらず、4年前の1.9倍に増えた。一方で重要な役割を担う麻酔科医の不足は課題で、総分娩に占める割合は4%台と関東で最も低くなっている。
無痛分娩は、出産中に背中から細い管で脊髄を守る硬膜の外側に麻酔薬を入れる「硬膜外鎮痛法」が一般的。出産時の負担が少なく産後の回復も早い。一方で厚生労働省によると、出産時に吸引器具や陣痛を促す薬を使う頻度が高くなる傾向があり、まれに合併症を引き起こすリスクがある。
県産婦人科医会によると、19年の無痛分娩数は304件で、総分娩に占める割合は2.08%だった。20年は347件、21年368件、22年471件。23年の割合は4.95%となった。件数、割合ともに右肩上がりの状況となっている。
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