宇都宮短大付属高などを運営する須賀学園の学園長で前理事長の須賀淳(すかあつし)さんが21日午後4時35分、老衰のため宇都宮市松が峰2丁目の自宅で死去した。99歳。宇都宮市生まれ。通夜祭は24日午後5時から同7時、宇都宮市鶴田町1545の1、さがみ典礼宇都宮御苑で行われる。葬場祭は近親者のみで執り行う。喪主は同学園理事長で宇都宮短大付属高校長の長男英之(ひでゆき)さん。
学園創設者の須賀栄子(すかえいこ)さんを祖母に持ち、東京大卒業後、1949年に文部省(現文部科学省)に入省。文化財課長、教科書課長、初等教育課長を歴任。奈良市の平城宮跡の保存・発掘調査、義務教育教科書無償化と教科書広域採択制度導入、68年の小学校学習指導要領改訂などに携わった。
68年、須賀学園に戻り74年から宇都宮短大付属高校長。82年から同学園理事長を務めた。生徒一人一人の個性を尊重し、育て伸ばす「全人教育」を掲げ、特進コースや中高一貫教育の設置などを通し、県内の私学振興をリードした。
70年の県交響楽団の創設に参画し長く会長を務め、87年には県オペラ協会を設立し初代会長に就いた。2001年に長年の音楽振興への功績が認められ、県文化功労者に選ばれた。