【宇都宮】鬼怒川クロコムラサキ愛護会(石原典男(いしはらのりお)会長)は21日、鬼怒川河川敷の市柳田緑地公園で「クロコムラサキ観察会」を開いた。親子連れなど約110人が参加した。
クロコムラサキは、コムラサキから遺伝的に現れるチョウ。地色が褐色のコムラサキに対し、地色が黒色で斑紋が白色となっている。ヤナギやクヌギなどを好み、羽を広げた大きさは約7センチ。同所で1955年に確認され、73年に市指定天然記念物となった。
この日は、とちぎ昆虫愛好会会長の高橋滋(たかはししげる)さん(73)が講師を務めた。参加者は公園内の雑木林を虫取り網を手に歩き、昆虫や植物を探索。クロコムラサキが飛ぶ姿を、高橋さんと参加者数人が公園北側で確認した。
参加者はウンリュウヤナギの樹上でコムラサキを見つけたり、ナナフシモドキやアカフシキンカメなどの昆虫を観察したりした。両親と参加した平石北小1年菊地将太(きくちしょうた)君(6)と弟の祐作(ゆうさく)君(4)は「楽しかった」と話し、虫かごに入れたゴマダラチョウとジャコウアゲハを見つめて「きれいな色がかわいい」と喜んでいた。