竹林の消火活動を行う消防職員=5日午前11時5分、大田原市下石上

 栃木県内は5日、各地で火災が相次いだ。県警の発表によると、建物や下草などの火災が少なくとも14件発生。いずれもけが人はいなかった。宇都宮地方気象台によると、2日から県内全域で乾燥注意報が続いており、同気象台は「6日まで空気の乾燥した状態が続くため、火の取り扱いに注意してほしい」と呼びかけている。

 大田原市では市内13カ所で行われていた野火焼きが原因とみられる火災が続いた。午前11時20分ごろ、奥沢の空き家敷地で「火が庭木に燃え移った」と近隣住民から119番があった。木造倉庫1棟を全焼し、下草を焼いた。下石上では下草と竹林、佐久山でビニールハウスの一部を焼いた。

 那珂川町では馬頭の物置から出火し、木造平屋約10平方メートルを全焼した。三輪ではトラック運転手男性(49)所有の小屋約4平方メートルを焼いた。いずれも町内一斉で行われていた芝焼きとの関連を調べている。

 屋外で火を使用中に燃え広がったケースは各地で続発。栃木市城内町2丁目の円通寺前公園では、子どもが下草を燃やして遊んでいたところ、風にあおられ約280平方メートルを焼いた。同市藤岡町甲では、土地所有者男性(54)が焼いていた下草の火が雑木林に燃え移った。

 那珂川町北向田(むかだ)では会社員男性(54)の家人がごみを燃やしていたところ、竹林に延焼して約28平方メートルを焼いた。宇都宮市上桑島町、保険業男性(50)方でも、敷地や畑の下草が約1720平方メートル燃え広がった。

 一方、那須塩原市では寺子で下草など約384平方メートル、二区町で下草、緑1丁目でドラッグストア駐車場のフェンスや植え込みを焼いた。鹿沼市今宮町の御殿山公園の下草など約155平方メートルも燃えた。