【宇都宮】大谷地域や市街地が舞台で、おいしい小説大賞受賞作「百年厨房(ちゅうぼう)」のレシピを再現した「手作りべーキャップルパイ」がこのほど、城山地区4小中学校の給食で振る舞われた。
百年厨房は、県在住のブロガー兼農業手伝い村崎(むらさき)なぎこさんが執筆した。大正時代からタイムスリップしてきた女性が、大谷にある元石材業の男性と知り合い、昔懐かしい料理を振る舞う物語。
城山中央、同西、同東小と城山中4校の地域協議会などで組織する城山地域学校園が主催し、レシピを再現した。同学校園は地元の素材を生かした給食指導を行っており、今回は「百年厨房」とコラボした。
再現したベーキャップルパイは、ベイクド・アップル(焼きリンゴ)料理で、給食では食べやすいようにアップルパイにアレンジ。地元農家産のリンゴを少し大きめにカットし、砂糖やレモン果汁などで甘く煮詰めて、パイシートに包んでこんがり焼いた。
城山中では、全生徒302人が幅10センチ程度の三角形をしたパイをデザート感覚で食べた。同校2年で給食委員会の武田真忠(たけだまさなり)委員長(13)は「本を読んでいたので改めておいしく感じた」。村田鼓利(むらたつづり)副委員長(14)は「パイのサクサク感と大きいリンゴの食感が良かった」と話した。