第75回全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)県予選(下野新聞社主催)の決勝が12日、県北体育館で行われる。男子は作新学院-足利大付で21年連続同一カード。女子は宇都宮中央女・宇都宮中央-宇都宮商で県立勢同士の顔合わせとなった。男子は午前10時、女子は午後1時試合開始予定で出場各校の関係者100人までと県内高校のバレー部員のみ観戦可能。男女とも実力が接近しており白熱した展開が予想される。
■男子 攻撃につなぐプレー鍵
全国高校総体(インターハイ)県代表の作新学院はレフトの相良匡人(さがらまさと)を軸にコンビバレーを展開。スパイクのコースを打ち分ける状況判断など総合力で優れている。一方、相良の対角でチーム最長身182センチの小林竜也(こばやしたつや)が10月末に負傷。決勝の出場は微妙で欠場の場合は高さに不安が残る。
前回大会全国8強の足利大付は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きく、県総体、インターハイ予選と優勝を逃した。セッターとアタッカーの両方をこなす岩岡日向我(いわおかひゅうが)主将を中心にセットごとにローテーションを組み替えるなど相手や状況に応じて自在に戦えるのが強み。両校とも攻撃力が高いだけにブロックやレシーブが勝敗の鍵になりそう。粘り強く拾って反撃につなぐ回数を増やしたい。
■女子 互いに堅守 どう崩すか
56年ぶりの優勝を狙う宇都宮中央女・宇都宮中央は国体代表を3人擁し比較的高さがある。セッター対角渡部陽奈(わたなべひな)主将とミドルブロッカー大嶋優貴乃(おおしまゆきの)の3年生2人が精神的支柱。準決勝はインターハイ代表の宇都宮文星女に第1セットを先取されたが粘り強くボールを拾い逆転勝ちした。
宇都宮商は36連覇を狙った国学院栃木を準決勝で撃破。データを用いて徹底的に対策を講じる分析力が勝利を呼び寄せた。試合中の会話を重視し組織的な動きを素早く修正。高さがない反面、レシーブやトスなど基本的な技術が高く等々力友梨奈(とどろきゆりな)、堤葉月(つつみはづき)の3年生リベロ2人が守備を引き締める。つなぐ意識が高い両校だけに、いかに相手の守備を崩すかが勝敗を左右しそう。攻撃的なサーブでペースをつかんだ方が頂点に近づきそうだ。