看板商品の「三味(さんみ)かん」(1本310円)は、ユズ、シソ、クリが入った3食のようかん。大正時代の1913年に発売され、100年以上にわたって真岡で愛される地元の銘菓となっている。
店の4代目となる藤澤要示(ふじさわようじ)社長(61)によると、創業は1906年。「三味かん」は初代である曽祖父が考案したという。
藤澤社長は先代の父から製法を受け継いだ。「完成された商品だと思う。父から教わった通りに作っている」と、変わらぬ味を守り続ける。
材料には製あん所から仕入れた生あんや砂糖、寒天を使う。ユズとシソは白あん、クリは黒あんを用い、ほどよい甘さに仕上げる。3種類の中で1番人気はユズ。口に入れた瞬間にユズの風味が広がり、爽やかな味わいになっている。クリは刻んで混ぜられておりアクセントになっているほか、シソは塩が入っているため、さっぱりといただける。
和菓子とあって購入者の年齢層は高めといい、藤澤社長は「(材料の)寒天には食物繊維が入っている。若い人にもぜひ食べてほしい」と呼びかけている。
メモ 真岡市台町2315。午前8時半~午後6時(土日祝日は5時半)。火曜と毎月第1月曜は定休。(問)0285・82・2231。