男子第75回・女子第37回県高校駅伝競走大会は3日、清酒開華スタジアム(佐野市運動公園陸上競技場)周辺コース(男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)で行われる。新型コロナウイルスの影響などでトラック周回レースが続いていたが、今大会は4年ぶりにロードコースで開催される。号砲は女子が午前10時、男子は正午。都大路への切符を懸けた熱い戦いを展望する。
文星女3連覇へ盤石 那須拓陽など追走 女子
選手層の厚さと今季の計測タイムなどから、宇都宮文星女の3連覇は揺るぎそうにない。

3000メートル9分台が7人。昨年の都大路を走った山田未唯(やまだみゆ)、深澤(ふかさわ)雫月(しずき)の軸が残るのが大きい。山田は春先のけがから復活。深澤は10月1日の記録会3000メートルで、渋井陽子(しぶいようこ)が那須拓陽高時代に出した県記録まで4秒に迫る9分15秒71をマークするなど不安要素は見当たらない。
エース区間1区は深澤が担い、山田はアンカーに回る。2区に粕谷雫(かすやしずく)を置き、3区は伸び盛りの1年生渡辺怜菜(わたなべれな)を抜てき。4区は蓬田梨世蘭(よもぎたりせら)のつなぎに期待する。
女王を追うのは村上果蓮(むらかみかれん)が好調の那須拓陽か。3位争いに澤井望乃(さわいのの)ら3年生中心の白鴎大足利、総合力の国学院栃木が挙がる。中長距離に力がある松本芽久(まつもとめぐ)を擁する小山南が表彰台に乗ってもおかしくない。
宇都宮文星女はスタート直後から仕掛ける積極的なレースが予想され、集団内でけん制し合うと序盤で勝負が決まってしまう可能性もある。
戦力充実の佐野日大 V5狙う那須拓陽 男子
戦力充実の佐野日大が、5連覇を狙う那須拓陽の牙城を崩せるかが注目だ。
佐野日大は5000メートル14分台の選手が複数そろう。山口彰太(やまぐちしょうた)が10月にチーム最速の14分8秒33を記録。けがで結果を残せなかった春先から進化している。

彰太の弟で県総体1500、5000メートル2冠の聡太(そうた)、今夏の全国高校総体1500メートルに出場した長岡蓮人(ながおかれんと)が持ちタイムで次ぐ。8キロの3、4区で起用となれば中盤で大きく差を広げる可能性が高い。
那須拓陽はシーズンを通して故障者はなく、ロードに照準を合わせた練習を積んできた。昨年、都大路を経験した国井飛慎(くにいあすま)ら2年生が主体。最長10キロの1区を担う宮本大心(みやもとたいしん)が流れをつくりたい。5000メートル14分台の3年生菊地琉音(きくちりお)らの力走も王座防衛に不可欠だ。
2強を追うのは前回3位の文星芸大付か。県総体5000メートルで山口聡に肉薄した河原蒼(かわはらあおい)が引っ張る。中距離に強い選手がそろう作新学院、白鴎大足利も面白い存在。