日本郵便関東支社は2日、大田原郵便局の40代男性社員が計770個の郵便物や荷物を配達せずに隠していたとして、懲戒解雇したと発表した。処分は10月28日付。同支社は配達エリアを管轄する那須塩原署に、郵便法違反容疑での告訴を検討している。

 同支社によると、男性は2018年4月ごろから22年6月ごろまでの間、那須町のアパート空室の郵便受けなど複数の場所に郵便物などを隠し配達しなかった。

 未配達だったのは、企業が広告や販促物を指定地域に送る際などに利用する郵便局のサービス「タウンメール」154通と「タウンプラス」616個。計4社が差し出したものだった。

 大田原郵便局の社員が10月3日、那須町のアパート空室の郵便受けで大量の郵便物らしきものを見つけ、その後の社内調査で発覚した。男性は「配達が遅いと思われたくなかった」と未配達を認めたという。

 同支社は「社員がこのような事件を発生させ、誠に申し訳ない。今後、社員指導を徹底する」などとコメントした。