【宇都宮】曲げ物の県伝統工芸士、村田茂(むらたしげる)さん(90)=若草4丁目=が10月27日、新型コロナウイルスの終息の願いを込めて制作した木工品の黄ぶなを市に寄贈し、佐藤栄一(さとうえいいち)市長から感謝状を贈られた。
曲げ物は木材を熱い湯に浸して曲げ加工した工芸品。村田さんは皿や花器、照明器具などを制作しており、黄ぶなを作ったのは今回が初めて。幅65センチ、高さ45センチ、奥行き20センチと大型で、デザインは自ら考案したという。
黄ぶなは「無病息災」「疫病退散」などを願って飾る市の郷土玩具としても知られている。村田さんは「このコロナ禍の時代、見た人の何かの役に立つと思い制作した」と話した。市は年末年始にかけて、市役所1階の展示スペースに飾る予定という。