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猛獣脱走訓練でトラ(模型)を確保する職員たち

 【那須】大島の那須どうぶつ王国で26日、環境省指定の特定動物が園内に脱走したと想定し、来園者を避難誘導する「猛獣脱走訓練」が行われ、職員約50人が参加した。

 特定動物の脱走に特化した訓練は初めて。同園は5月に雄のアムールトラ1頭を迎え入れ、飼育する特定動物が9種計12頭に増加したため、休園日に合わせて実施した。

 訓練では、体長約2メートル、体重約180キロのアムールトラ1頭が獣舎から園内に脱走したと想定。台車に載せたトラの縫いぐるみが動き始めると、園内放送で緊急事態を知らせたり、職員が大声で避難を呼びかけたりして、来園客役の職員を最寄りの建物内へ誘導した。

 その後、獣医師を乗せた乗用車がトラから約5メートルの距離まで接近し、車内から麻酔銃を撃った。トラが眠ったのを確認後、職員は連携し網を使って確保。脱走から約30分後、獣舎にトラを戻した。

 佐藤哲也(さとうてつや)園長(65)は「改善点はあったが、初回としては及第点。今後もさまざまなケースを想定した訓練を実施したい」と話した。