日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺で24日朝、境内のアカマツやクロマツを害虫から守る伝統的な作業「こも巻き」が行われた。
同寺では毎年、二十四節気の一つ「霜降(そうこう)」を目安にこも巻きを実施し、季節の風物詩となっている。
この日は午前8時半から、造園業者が本堂「三仏堂」周辺など境内各所で作業を行った。作業員は稲わらを手編みした高さ25〜55センチほどのこもを、約40本のアカマツなどの幹に丁寧に巻いていった。
同寺の菅原道信(すがはらどうしん)教化部長は「こも巻きを行うことで冬の到来を感じる。マツの木も冬支度をして、厳しい冬を乗り切ってほしい」と話した。こもは来年3月に外される予定。
境内の木々は徐々に色づき始めて紅葉が進みつつある。28日からは同寺の日本庭園「逍遥園(しょうようえん)」で恒例のライトアップが始まる。