国内最大の障害者スポーツの祭典、第22回全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)の開幕が29日に迫る。高まる競技性やスポーツを通した社会参加の促進、共生社会の実現など、大会がもたらす意義と県内の取り組みの今を伝える。
下半身が不自由な選手がプールサイドまで車いすで移動し、監督らが入水を支える。全盲のランナーは伴走者とともに走る。腕や足がない、耳が聞こえない、コミュニケーションが不得手-。14~79歳までの障スポの県勢298人は、一人一人に多様な障害がある。障害の差で有利不利が生まれないよう、細かなクラス分けが必須となる。
障害の種類に応じた区分は陸上が28、水泳も26あり、さらに男女、年齢で細分化される。「出場すれば金」という選手は珍しくない。「競技の公平性の担保」は、見る側からすると盛り上がりに欠ける面もある。
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「競技性と公平性の両立はパラスポーツのジレンマ」。障害区分を医学的に判定する「国際クラス分け委員」の資格を持つ獨協医大眼科学教室の鈴木重成(すずきしげなり)医師(57)は率直に語る。
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