「いちご一会とちぎ国体」は地域報道部の多くの記者も取材を担った。特に若手は初めてとなる全国規模のスポーツ取材に奮闘。彼らの記事、写真を見て成長を感じ取った。
大会期間中、若手と同じ土俵に立った。写真映像部のデスク兼カメラマンとして応援に入り、読者に選手の息遣いが伝わる紙面、後輩の手本となる写真のため駆け回った。
ボクシング競技では、激しく拳を突き出す中でも、にこやかな本県選手が心に残った。競技に打ち込む喜びにあふれているようだった。対戦相手は10歳ほど年上。試合後は敗れながらも屈託のない笑みで若い本県ボクサーを抱きしめてくれた。
私事と関わるつもりはなかったが、職場で背中を押され、なぎなた競技も撮影した。5歳から13年間、稽古してきた長女が少年女子に出場した。3位に入った試合を夢中で撮り、すぐに移動した別の競技会場で写真を確認した。面の奥の必死の表情に子の成長を見て、こみ上げた。
一期一会を思い知った。