熱戦の余韻の中、「いちご一会とちぎ国体」が11日閉幕した。本県勢は4種別完全制覇の剣道、馬術など18競技27種目で優勝。県民は明日を生きる勇気と感動をもらった。

 大会を成功に導くため準備を進めてきた裏方の努力も大きかった。運営を支えたのは延べ7千人を超すボランティア。応援メッセージを添えた飾花で会場を彩ったり、地域の特産食材を振る舞ったり、素朴だが、知恵と工夫を凝らして全国の選手団を笑顔で出迎えた。本紙も写真グラフ「一期一会 撮れたてアラカルト」で各地の取り組みを紹介した。

 6日付紙面では1枚の紙皿の写真を掲載した。なぎなた競技に出場した愛媛県代表が会場に残していったものだった。その紙皿には、丁寧な文字でこう書いてあった。「思い出に残る大会となりました」-。おもてなしの心は確かに伝わった。

 県民がいわば一丸となった今国体。その一期一会の思いは、この先も色あせず、「レガシー」として残っていくと期待させる20日間だった。