第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第9日は9日、宇都宮市のユウケイ武道館ほかで18競技を行い、栃木県は柔道成年男子、銃剣道少年男子がともに初優勝を飾った。馬術は少年自由演技馬場馬術の渡辺心(わたなべしん)(鍋掛牧場)が同種目で県勢初の優勝。同成年女子トップスコアは、増山久佳(ましやまひさか)(小山乗馬クラブ)が前回の2019年茨城国体に続き連覇を達成した。
体操、新体操と続いた体操競技の最後を飾るトランポリンで、男子の山田大翔(やまだひろと)、女子の谷口空(たにぐちそら)(いずれも県スポーツ協会)がそろって5位入賞。国体の体操で栃木県を初の総合優勝に導いた。
2人は同じ高校、大学の1年先輩と後輩で、トランポリンの技を共に磨いてきた仲。鹿児島県で開催される全日本選手権を翌週に控える中、山田は「ここ最近で一番の仕上がり」と、国体に照準を定めて調整。谷口は9月の西日本選手権でシニア初の優勝を手に臨んだ大会だった。
2人とも地元国体で総合優勝がかかる重圧の中、「10本(10回の跳躍の演技を)通せた」と、安堵(あんど)と納得の表情を見せた。
2人の視線の先には既に日本代表として24年のパリ五輪に出場するという大きな目標が見えている。