投手戦の末に敗れたが、安定したマウンドさばきで今季初完投した西武の今井(西武ライオンズ提供)

 敗れはしたが、貫禄十分の投球だった。21日のオリックス戦で西武の今井達也(いまいたつや)が8回2失点で今季初完投。パ・リーグで防御率2位の左腕宮城大弥(みやぎひろや)と互角の投手戦を演じてみせた。

 「カーブを増やしたい」と捕手の森友哉(もりともや)に提案していた今井。今季、投球割合の低かった縦に割れる緩い球を効果的に使い、緩急自在の「大人の投球」で相手打線を翻弄(ほんろう)していった。

 試合は五回まで両チームがゼロ行進。「全力で抑えにいった」のが直前の攻撃で打線が好機を逃した六回裏だ。先頭の宗佑磨(むねゆうま)を内角カットボール、続く吉田正尚(よしだまさたか)を外角156キロの直球で連続三振。圧巻のマウンドさばきで試合の流れを再び引き寄せたかに見えた。

 だが、三つ目のアウトを取ることに苦労した。続く主軸2人には連続長短打を許し一気に決勝点を献上。勢いのまま回を締めくくれずに「もったいなかった」と唇をかんだ。

 その後も懸命に腕を振ったが援護はなく4敗目(6勝)。それでも点を与えられない展開の中で見せた122球の熱投は、背番号11の進化を証明するには十分な内容。前向きな要素多い敗戦は、真のエースになるための糧になるはずだ。

 オールスターを経て、後半戦でも変わらぬ安定感を見せた。「この状態をキープしていきたい」と語る表情には充実感がにじんでいた。

(西武ライオン広報部・協力)