第175回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が15日、東京都内で開かれ、芥川賞は小砂川チトさん(36)の「ゾンビ回収婦」(「群像」5月号)に決まった。直木賞は朝倉かすみさん(65)の「けんぐゎい」(光文社)で、お笑いコンビ「オードリー」の若林正恭さん(47)の「青天」は選ばれなかった。

 小砂川さんは1990年盛岡市生まれ。受賞作は、ゾンビが登場する仮想現実(VR)に没入した女性が主人公の物語。記者会見で小砂川さんは「胸がいっぱいで、頭が真っ白。これからも、読んでいただける方に喜んでもらえるような作品を作っていければと思う」と喜びを語った。

 朝倉さんは60年北海道生まれ。受賞作は江戸時代を舞台に、心身を虐げられた女性たちが過酷な現実を生き延びる姿を、幻想的な描写も交えて浮かび上がらせた。会見で朝倉さんは「デビューした時から『老婆作家』になりたいと思っていたので、すごくうれしい」と話した。

 賞金は各100万円。贈呈式は8月下旬、都内で開かれる。