裁量労働の実態がないのに、30代女性に裁量労働制を適用して正当な残業代を支払わなかったとして、東京都港区の会社が労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けていたことが8日、女性を支援する労働組合への取材で分かった。労組が集計したところ、女性は過労死ラインの一つとされる月80時間を超える時間外労働(残業)があったが、約45時間分の残業代しか支払われていなかった。
裁量労働制を巡っては、高市早苗首相が2月の施政方針演説で見直しに言及するなど適用拡大に向けた議論が進む。女性を支援する「裁量労働制ユニオン」の坂倉昇平代表は「制度を悪用し、長時間労働を強いる典型例。現場で運用することの難しさを示すケースと言える」と指摘した。
労組によると、この会社は「REALITY Studios」。Vチューバーのマネジメントやグッズ販売などを展開している。取材に5月に是正勧告を受けたことを認め「不十分な点があったことについては真摯に受け止め、適正化に向け改善を行う」とした。
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