小惑星トリフネの画像と写真撮影に応じる(左から)JAXAの吉川真氏、三枡裕也運用チーム長=6日午後、東京都千代田区

 はやぶさ2のフライバイ探査成功で獲得した技術は、プラネタリーディフェンス(地球防衛)への貢献が期待されている。地球に近づく小惑星を早期に発見し、探査機をぶつけて軌道を変えることができれば衝突を回避できる。実行できる国は限られ、日本の技術力の高さを世界に示すことになった。

 はやぶさ2は計画通りに小惑星トリフネの近くを通過。至近距離を高精度で通過させる技術の獲得は、小さい天体に探査機を正確に衝突させる技術に直結する。衝突しそうな天体が発見された場合、既に太陽系空間を飛行している探査機を接近させる緊急調査が想定されており、今回はその実証に成功したことになる。

 地球に近づく天体は、軌道が判明しているものだけで4万個以上。2029年には、地球から約3万2千キロまで小惑星アポフィスが接近する。地球と衝突はしないが、直径は約340メートルとされ、このサイズの小惑星が近距離を通るのは観測史上初めてだ。性質を調べ、対策に生かすチャンスとして注目が集まる。