財務省は2日、10年物国債の入札で、買い手に支払う利子の割合を示す表面利率を年2・7%とした。1997年5月21日の入札分以来、約29年ぶりの高水準となった。国債市場では、中東情勢の混乱によるインフレ進行や財政悪化への懸念から10年債の利回りが上昇傾向にあり、実勢金利に近づけた。利率上昇は国債の利払い増加につながり、国の政策経費をさらに圧迫する可能性がある。
国債は国が借金をするために発行する債券で、10年債は元本が返済されるまでの期間が10年のもの。新しく売り出す国債の表面利率が市場の金利より低いと魅力が乏しく、落札額が額面を下回る恐れが生じる。このため、財務省は利率を原則3カ月に1度見直している。1~3月は2・1%、4~6月は2・4%で、表面利率を連続で引き上げた。
国債市場では5月、長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時、約29年ぶりに2・8%を付けた。その後は国債が買われて利回りが下がる場面もあったが、高市政権の積極財政に対する警戒感や円安を背景に高止まりしている。
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