中年層の非回復性睡眠の割合とリスク

 中年層に当たる40~64歳の約4割が、眠っても疲れが取れない「非回復性睡眠」になっているとの研究成果を、大阪公立大の森本明子教授(看護情報学)らのチームが、30日までに国際学術誌に発表した。睡眠の質の低下は老後の健康状態にも影響する恐れがあり、チームは「社会問題として捉え、対策する必要がある」と訴える。

 森本教授によると、中年層は慢性的な病気やストレスへの耐性が弱まる。心身の不調を感じると、心臓の病気や糖尿病、うつ病のリスクを高め、認知機能にも影響するとされている。睡眠の悩みを訴える人は増えているが、自身が感じる心身の不調との関連は明らかでなかった。

 大阪府の男女約1万1千人分を分析した。「一晩寝た後にすっきりしたと感じるか」との質問に41・1%が「いいえ」と答えた。睡眠で疲れが取れていると答えた人と比べて、心身の健康状態が悪いと感じるリスクは2倍程度だった。

 森本教授は、非回復性睡眠の解消には仕事や家事などに費やす時間の削減が重要だと指摘。「社会で睡眠の質の向上を支援する取り組みが求められる」とした。