下野新聞の夏の全国高校野球選手権栃木大会の名物連載「白球の詩」。ともに夢を追った仲間との日々、胸に秘めた覚悟、知られざる親子の葛藤…。連載が始まった1980年以降の紙面から、心を揺さぶる珠玉のストーリーの数々を紹介します(7月7日まで毎日配信予定)。昨年公開分を含めた復刻記事一覧はこちら

【白球の詩】2016年(第98回大会)作新・藤沼竜矢内野手

 聖地が沸点に達した瞬間、藤沼竜矢は灼熱のマウンドにできたナインの輪に飛び込んだ。

 苦しさ、悔しさ、羨望、感謝、期待-。胸に秘めた全ての感情の塊は土ぼこりの中で歓喜へと変わり、止めどなく頬を伝う涙が聖地に染みこんだ。

 「小さいころから憧れ続けた場所で優勝。これ以上うれしいことはない」