ピーク時には年間200曲ほどを手掛けた売野さん

 「情事」。1989年6月に発売された矢沢永吉(やざわえいきち)さんのアルバムのタイトルは、僕が作詞した「Somebody’s Night」の中の「哀(かな)しい絆を情事と呼んだ」という詞から付けられました。「よくぞ、僕の前に現れてくれました。感謝してます」。この曲ができた時、矢沢さんが僕の手を力強く握りしめて言ってくれた言葉は、今も忘れません。

 アルバムには僕が作詞した9曲が収録されました。翌年にはシングル「PURE GOLD」を作詞し、1位にチャートインしました。

 90年代に入り、ようやく詞を自在に書けるようになりました。80年代後半にかけて仕事のピークが続き、1年間で手掛けるのは200曲ほど。依頼を受け、