下野新聞の夏の全国高校野球選手権栃木大会の名物連載「白球の詩」。ともに夢を追った仲間との日々、胸に秘めた覚悟、知られざる親子の葛藤…。連載が始まった1980年以降の紙面から、心を揺さぶる珠玉のストーリーの数々を紹介します(7月7日まで毎日配信予定)。昨年公開分を含めた復刻記事一覧はこちら

【白球の詩】2003年(第85回大会)藤岡・田畑一樹主将

 「試合ができるうれしさを胸に秘め、一球一打に全力を尽くし、最後まであきらめずにプレーすることを誓います」

 藤岡・田畑一樹主将の選手宣誓が球場に高らかに響き渡る。部員不足で大会に参加できなかった苦しさを吹き飛ばすように。

 藤岡は慢性的な部員不足でここ数年、ほかの運動部などから「助っ人」を借りての大会参加が続いている。昨秋、今春の県大会は出場を辞退している。

 しかし、今大会は直前の出場決定、そして選手宣誓という出来過ぎの舞台設定。組み合わせ抽選会直後は「自分がこんな大役を務めてもいいのか」という思いもあった。