日中戦争中に日本軍が中国で、捕虜や住民から血液を採取し、戦場での輸血の研究に使ったことが25日、分かった。軍医が「多量に補給できた」と陸軍会合で報告した記録を共同通信が確認した。当初は日本から供給したが、必要量を手軽に確保するため、管理下に置いた人などを給血者にしたとみられる。
日本軍を巡っては、輸血の代替として大量のウマの血などを注入する「異種輸血」の人体実験が日中戦争時にあったことも既に判明。非人道的な手段を用いて、戦傷治療の柱となる失血対策の研究を重ねていた実態が鮮明になった。
報告によると、軍医は1937年の日中戦争開始直後に中国北部に派遣され、輸血が必要な人に血清を注入して治療効果を検証した。血清は血液から血球成分などを除いたもので、軍医は通常の血液より長期保存が可能で戦場で使いやすいと説明。当初は東京の陸軍軍医学校から空輸し、その後は「戦友、土民、捕虜、匪賊等より採血し、多量に補給できた」と述べた。匪賊は日本の支配に抵抗した武装勢力などを指す。
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