国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は23日、心臓の移植手術を受けた患者から摘出した心臓の弁だけを取り出して、弁がうまく働かない心臓弁膜症や先天性の心疾患の患者に移植する手法を、国の「先進医療」として始めたと発表した。2029年までに6件の移植を実施し、安全性や有効性を検証して保険適用を目指す。
心臓の弁がうまく働かないと血液の逆流などが起きて心臓の機能が低下する。治療は、弁を交換する手術が主で、人工の弁やウシなどの弁が使われるが、人間の心臓から取り出した弁の方が生存率が高い場合がある。
国循はこれまで心停止した患者から提供を受けた弁を凍結し、移植に活用してきた。ただ、知名度が低く提供数が少ないため、必要な患者に行き届かない問題があった。
新たに始めた弁の提供数を増やすのが狙い。国循によると、移植が必要なほど血液を送り出すポンプの機能が落ちている心臓であっても、弁の組織や機能は正常な場合がほとんどだという。
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