心筋梗塞を起こして弱った心臓を回復させる鍵となる五つの遺伝子を発見したと、大阪大のチームが20日までに国際科学誌に発表した。遺伝物質メッセンジャーRNA(mRNA)を使って五つの遺伝子の働きを補う薬剤を開発し、心筋梗塞を起こしたマウスで心臓の機能を回復する効果を確認した。今後、人の患者向けの開発を進める。
チームは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した心臓の細胞を使った再生医療を研究。その過程で、機能が改善したマウスの心臓で五つの遺伝子の働きが強まっているのを発見した。
チームは、新型コロナウイルスワクチンなどで実績のあるmRNA技術を使い、体内でこの5遺伝子の働きを補う薬剤を開発。心臓に効率良く届けるため、直径数十ナノメートル(ナノは10億分の1)のカプセルで包み、心筋梗塞を起こして1週間後のマウスに投与した。
その結果、心臓の機能が改善し、投与しなかったマウスに比べて生存率も高かった。血管を新しく作ったり、心筋が硬くなるのを抑えたりする効果があったとみられる。
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