クマによる人的被害が相次ぐ中、最大限の警戒を呼びかける「特別警報」を新設する動きが東北地方の県を中心に広がっている。大雨や大雪の防災気象情報に倣い、死者が発生した場合などに「注意報」や「警報」より強く危機感を伝える狙いがある。ただ、法的な強制力はなく「住民の行動につなげるには限界がある」との声も漏れる。
宮城県は19日に特別警報を導入した。死者が出た場合や、その月の目撃件数が過去5年間の同じ月の平均値の3倍以上になった場合に発表する。
具体的には、(1)住民に目撃場所付近への外出自粛(2)事業者に野外イベントの対策徹底(3)市町村に児童生徒の登下校時の安全確保―といった内容を要請できる。
青森県も4月、直近5日間に人身被害が2件以上発生した場合などに発表する独自の仕組みを導入した。山形県は、新設を検討している。
2020年、全国に先駆けて特別警報を導入した新潟県。20年、23年、25年と過去3回発表した。
岩手県は導入に慎重な姿勢を見せる。強制力のないルールを増やせば、呼びかけが形骸化しかねないためだ。
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