演奏する小菅優(Photo by Shun Itaba)

 小菅優

 インタビューに応じる小菅優

 演奏する小菅優(Photo by Shun Itaba)  小菅優  インタビューに応じる小菅優

 さまざまな作曲家のピアノ・ソナタを取り上げるリサイタルシリーズに取り組むピアニストの小菅優が、シューベルトら作曲家3人の晩年のソナタを弾く、シリーズ最終章となる演奏会「黄昏」を7月に各地で開く。

 一般的に3~4楽章で構成されるピアノ・ソナタ。小菅は「それぞれの楽章が違う要素を持ちながら全体で一つの世界をつくっているところが魅力的。一言で言い表せないことを表現したり、作曲家が個性を発揮したりしやすい形式だと思う」と話す。

 2023年のシリーズ第1回「開花」では、バッハやベートーベンの若かりし頃の作品を演奏。5回目となる今回の「黄昏」ではいずれも30代で早世したモーツァルト、ウェーバー、シューベルトの最後のソナタを取り上げる。特にシリーズを始める時から弾こうと決めていたシューベルトのピアノ・ソナタ第21番への思いは特別だ。

 逃れられない運命を象徴するように同じリズムが刻まれ、最後に救済の瞬間が訪れる第2楽章。天国がどこにあるのか探し続けているかのような第4楽章。「苦しみや思い出、青春といった誰もが共感できるあらゆる要素が詰め込まれている音楽です」

 「冒険」のようだったと振り返るシリーズの演奏を通し「ソナタの自由さを感じ、世界が大きくなった」と小菅。来年からは新たに「自分の経験がものすごく演奏に反映される作曲家」というベートーベンの変奏曲と他の作曲家の作品を組み合わせたリサイタルシリーズを始動させる予定だ。

 公演は7月20日東京・S&D秋川キララホール、25日静岡・大井川文化会館ミュージコ、28日東京オペラシティコンサートホール、31日奈良・秋篠音楽堂